扇子のお店、友ストアーの京都便り

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祇園祭
 「祇園祭」は、日本三大祭の一つと言われ、祇園にある八坂神社の祭礼です。
昔は祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)と呼ばれていました。

 貞観11年(869)年全国に疫病が流行した時に、悪疫退散を祈願したのが始まりとされます。

 天禄元年(970)に「毎年の儀」となって以来、千年余以上の歴史があります。(諸説があるようです。)
 現在、各山鉾町に並べられる山鉾は全部で32基あり、町衆の多大な奉仕によって今日まで引き継がれています。

 一般には、祇園祭と言うと”宵山”、”山鉾巡行”が有名です。
 しかし実際には、7月1日の「吉符入り」から7月31日の「夏越祭」までの期間が祇園祭です。
メインは山鉾ではなく神輿です。勇壮な儀式なので機会があればぜひご覧ください。宵山や山鉾巡行は、神輿の前を行く露払い的な役割なのです。


主なスケジュール

 1日 吉符入り (神事始めの儀式。祇園祭の始まり。)
 2日 くじ取り式
10日 鉾建て、お迎え提灯、神輿洗い
12日 山建て、鉾曳き始め
15日 宵々山
16日 宵山
17日 山鉾巡行、神幸まつり
24日 花傘巡行、還幸祭り
28日 神輿洗い
29日 神事済奉告祭
31日 疫神社夏越祭


主な行事について

・くじ取り式 17日の巡行の順番を決定。
山鉾の先陣争いが絶えなかったため、室町時代の明応9年(1500)に始まる。ただし、先頭の長刀鉾、最後尾の南観音山など一部の順番は固定されています。

・鉾建て 釘を使わずに、縄だけで”縄がらみ”と呼ばれる独特な結び方で鉾を組み建てます。
鉾ごとに、結び方が違う点もあります。

・宵々山・宵山 夕刻より、山鉾町一帯は歩行者天国となります。
山鉾では提灯に灯りがともされ、”コンチキチン”と「祇園囃子」が奏でられます。
山鉾町の町家などでは、屏風など美術工芸品が飾られ、一般に開放されています。

・山鉾巡行 長刀鉾を先頭に、四条烏丸を9:00に出発し、32基の山鉾が四条通〜河原町通〜御池通〜新町通へと巡行します。
巡行の山鉾引きは、ボランティや希望者も参加できますが、男性に限られてます。
ただし、12日の鉾曳き始めは女性にも開放されているようです。

・辻回し 数トンもある鉾の方向転換のこと。
地面に車の回転軌跡に合せて割竹を敷き、それを水で濡らします。
そして、車輪を割竹の上に乗せ、鉾に乗った音頭取の掛け声に合せて、曳き手が力いっぱい綱を引っ張ります。
その手法で鉾を回転させます。
一度で転換させるのは難しく、数回に分けて転換されることが多い様です。
巡行の見せ場でもあり、各鉾が気合を入れて取り組みます。
 多くの見物客が集まり、クライマックスとも言えます。

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「山鉾巡行」が終われば、梅雨が明けると言われます。
宵々山・宵山の日には夕立ちがよくあるので、事前に天気予報を確認することをお勧めします。

今年は一晩に40万人ほどが訪れ、浴衣姿の女性も多く、大変賑わった雰囲気です。

また、人出の少ない日中には、室町通りや新町通りの山鉾町の町家などでは、美術工芸品をじっくり見ることができます。
和装小物などの掘り出し物が見つかるかも。

「ちまき」や「護符(ごふ)」はいかがでしょう。

「ちまき」は、家の門口につるし、翌年の祇園祭に新しい「ちまき」と取り替えるまでの一年間、厄除け・災難除けとします。

「護符(ごふ)」は、各山鉾で授与される「お守り札」のことで、山鉾の祭神の縁起や由来により、山鉾ごとにそれぞれ異なります。
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-2002年7月-


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