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良い扇子の選び方
(3)

材料の部位、職人の技術の他、加工時にちゃんと手間を掛けているかどうかも、重要な判断基準です。

紙と中骨は『のり』で接着します。この時余分なのりが紙からはみ出すことがあります。扇子を閉じる前にこののりをふき取る必要があります。手間を惜しんで放置しておきますと扇面に付着したまま乾燥してしまうことになり、のりが剥がれ落ちる時にデザインのインクと一緒に取れてしまいます。背景がインク無しの白地であればよいのですが、そうでないと骨と紙の境界辺りにムラが表れてしまうかも知れません。
溢れた糊のふき取り作業を省略しているかちゃんと行っているかは扇子を開いて観察してみればわかります。

扇子中骨と接着用糊


図柄にも扇子を企画する人の性格が表れます。
(デザインには好みや著作権の問題も絡みますので、必ずしもここの記述が正しいわけではありません。)

扇子のアールを考慮していない例

扇子の図柄をデザインする時の例として、下図(1)の二本の帯を扇子に加工するとします。これを扇子用テンプレートに当てはめると(2)のように円弧状に切り取られることになります。そして(3)のように扇子に加工して出来上がると、直線的なデザインをしたつもりがV字型に外側に反ったデザインになってしまいます。
これは、帯のようなデザインや、大型の直線的なキャラクターを用いる場合に顕著に表れます。扇子に仕上がることを考慮していないデザインをそのまま用いた場合には、扇子として完成した時の図柄に違和感を感じることがあります。

扇子を平面でデザインする場合の例

扇子のアールを考慮している例

上図の直線的な例とは異なり、図柄にある程度アールをもたせてデザインすると、V字型に反り返るようなことは起こらず、扇子に仕上がった時に自然な見栄えになります。

扇子を円弧にデザインする場合の例

デザインに関しましては扇骨の品質などの課題とは異なり、必ずしもここで説明している事が正しいわけではありません。デザインは好みの問題であり、キャラクターやオブジェクトの配置により直線的に配置しても全く違和感がない場合もあります。


要(かなめ)

親骨の他、要の留め具が弱くて使っていたら要が外れてしまうようなケースもありますが、要の留め具は外からは観察出来ないため、もしお気に入りの扇子の要が使っているうちに外れてしまったら、修理を行って対策しましょう。その時にちゃんとした留め具に交換することです。



まとめ

最後に良い扇子の選び方をまとめますと次のようになります。

  • 扇子に重量感のあるかどうかをチェックする
  • 親骨に『ため』が施されているかどうかをチェックする
  • 閉じた時、『おりつら』と中骨が揃っているかどうかチェックする
  • 中骨と紙の境界辺りのインクが剥がれ落ちていないかどうかチェックする
  • デザインがV字形に反っていないかチェックする

これらのチェック項目をクリアー出来るものが、手間を惜しまずに製造された良い扇子であるということが出来ます。

店舗で実際にチェック出来る場合は良いが、通信販売で購入する場合はどうしたらよいのか?
これに関しては取り扱っているショップに問い合わせてみるしかありません。まとまった数が必要な場合はまず1本購入してみることです。
当店の扇子の場合は、上記の条件を満足するもので安心してお求めいただけます。オリジナル扇子としてまとまった数をご注文いただく場合も、自信を持ってお届け出来る品質だと自負しております。

ただし、過剰な期待はしないで下さい。夏場、移動中や屋外で日に何度も使用されるケースでは1シーズン使用するとかなりくたびれてきます。逆に屋内で暑さを感じた時に時々使うという頻度なら数年でも大丈夫です。


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